前ページ

2004/8
楽園・パティオでダンス
キャンバスにアクリル
F10 53cm×45cmD
(個人所有)
踊るのは楽しい。
ダンスホールやディスコ、サルサのコンサートで盛り上がったり。盆踊りや結婚式カチャーシーも血が騒ぐ。
屈託なく自由な我流のダンスはいつ踊っても心が晴れる。リズムがはずれたり少々腰つきがおかしくなるのもご愛嬌。
一方、プロのダンスは卓越した技術と見事なボディーで素晴らしい芸術として魅せてくれる。
バレーから情熱的なタンゴのダンサーまで、ほんとうに、踊るために生まれたかのようなしなやかさと存在感で観るものを圧倒してくれる。

生まれ変わったらダンサーになってみたいなぁ。
今の私は屈んでも床に指先もつかないほどの柔軟性の無さ。一晩ディスコでも行こうものなら、1週間は筋肉痛とのお付き合い。
「踊る阿呆」じゃなくて「見る阿呆」にまわったほうが無難かな。
2004/7
楽園・夜のアールデコホテル
キャンバスにアクリル
F6 41cm×31.8cm

(個人所有)
盛夏。ビアガーデンやオープンテラスのバーに通いたくなるシーズンの到来。
クーラーのきいた室内のほうが本当はだんぜん心地良いのに、なぜ外で過ごしたくなるのだろう。
それはきっと“開放感”のせいだ。

どうせ暑いなら思いきり汗をかきましょうというわけで、ビールだって何杯飲んでも流れて出るさと都合のいい言い訳。
でも要注意。ビールを飲めば食がすすみ、いつのまにかいくつもの皿が空に。そうして翌日体重計にのってみると・・。
後悔先に立たずとはまさにこのこと。“開放感”が行きすぎるのは禁物だ。

「夏は暑くて食がすすみません」な〜んていちど言ってみたいねぇ。。
2004/6
楽園・海辺の演奏会
キャンバスにアクリル
F6 41cm×31.8cm

(パブリック・コレクション)
一番手軽な楽器といえば「声」。
オペラ歌手の見事な歌声。ジャズシンガーのハスキーヴォイス。子供たちの歌声。はたまたカラオケで楽しく盛り上がる時、多少音程がはずれるのもご愛嬌。
「声」は、手放しで人を楽しくさせ、感動を生み出す素晴らしい授かりものだ。

笛もまた、声を出すのと同じく肺を使い喉を使い、口から見事な音色をつむぎだす。熟練した演奏の技で、音を自由に操り、心を揺さぶるメロディーで聴く者をひきつける。
遥か太古よりリズムやメロディーは生まれ、常に人の暮らしの中にあった。
声や笛、太鼓など、素朴な楽器に全ての原点があり、現代の洗練へと繋がっている。

音楽は人を幸せにし、時として命をも救う。
美しい音色が絶えることのない、落ちつきある平和な世界をつくっていかなければならない。
2004/5
楽園の清明祭 Graves
キャンバスにアクリル
F503 91cm×117cm

(個人所有)
アートプリント有り
作品番号R32
毎年ゴールデンウィークの前に、
お墓の前で各家々の「清明祭(シーミー)」が執り行なわれる。
中国伝来、旧暦の3月吉日にと定められた祖先のためのお祭り。
親戚縁者が墓前に持ち寄った重箱などを供え皆で祈ったあと、盛大な宴会となる。大人達は近況報告のおしゃべりに興じ、子供たちは近隣の“草むら”などをかけまわる。
昔ながらの墓は、けもの道を割って入るような藪の中にあったりするので、トイレなどない。
そんな場所にいるとかえってもよおしたりするものだが、そんな時は“草むら”の一端が簡易トイレとなる。

現代の生活パターンではこうした年中行事も簡素化されつつあるけれど、幼少の思い出の中には、ご先祖様達も加わった楽しいピクニックとして鮮明に残っている。
三枚肉や赤かまぼこの味と一緒に。
2004/4
楽園のゲートボール
キャンバスにアクリル
F3 27cm×22cm
(個人所有)

アートプリント有り
作品番号R80
春の気持ち良いポカポカ陽気の中、近くの公民館広場から、お年寄りの元気なゲートボールの音がする。
どちらかというと女性が多く、おじいさんたちはおばあさん方の手作りおやつで完全に餌付けされたかのようにおとなしい。とてもほほえましい光景だ。

町内の年間行事で子供も含めたゲートボール大会が開かれるが、お年寄りの華麗なプレーにはなかなか勝てない。かくして賞品はどこそこのおばあさんがゲットする。

地域の平和な暮らしぶりを、維持することが現代の課題だろうか。個人の幸せは世界の幸せへと伝播していく。

“コン!”と響く玉の音がいつでも絶えないように、努力しなければならない。
2004/3
楽園のショッピングモール
キャンバスにアクリル
F30  910cmx727 cm

(個人所有)

アートプリント有り
作品番号R24
ウディ・アレン&ベット・ミドラー主演の「結婚記念日」。80年代後半のバブリーな雰囲気漂うこの映画の原題は"Scenes from A Mall"。
中年夫婦のドタバタ喜劇を、ハリウッドのショッピングモールの中だけの撮影で完結しているのが珍しい作品であった。

嬉しいにつけ、悲しいにつけ、何かの節目に人は「お買い物」をしたくなる。ことに春、新しい季節を迎える今、“もの
要り”に限らず新しいものを求めてウィンドーショッピングと行きましょう。
時間をたっぷりとってぶらぶら歩くのも汗をかかない今ならさわやかに楽しめる。

物が溢れる現代だけど、本当に欲しいものは意外と見つからない。丁寧な品揃えのショッピングモールなら、程よい人出で落ち着いた買い物ができるだろう。
買い物途中でコーヒー1杯、ちょっと一息入れることができれば最高だ。

くれぐれも、「買い物メモ」を忘れずに!
これを忘れると、必ず散財します。・・・私だけかな??
2004/2
楽園のリストランテ
キャンバスにアクリル
F6 41cm×31.8cm
(個人所有)

アートプリント有り
作品番号R38
レストランの楽しさは、食事のみにとどまらない。
こじんまりとした行きつけのお店では、かならず幾人かの知人に会い、近況報告のひとときとなる。
親しいオーナーシェフは、常連客の好みを把握していて、安心して美味しく食べられる。
時には特別な前菜や凝ったデザートをサプライズで出してくれたりするので、前後の食事を工夫しないとあとで体重計にのって青ざめることになる。
街には次々と新しいお店が出来てくる。
それだからこそ、古い馴染みのお店は、かけがえのない大切な空間として静かに光るのかもしれない。
少々壁に染みがあろうが、床が軋もうが構わない。何十年も変わらない、オーブンから立ち上る芳ばしい香りや、暖かい湯気。ウェイターの顔。
ドアを開けた瞬間に、「ただいま」と言いたくなるような場所を持っていることは幸せなことにちがいない。
2004/1
楽園・海辺のベランダ
キャンバスにアクリル
F10 53cm×45.5cm

(個人所有)

アートプリント有り
作品番号R28
南国沖縄。新春とはいえ日中は太陽が照る暖かい日が続いている。
夏のカンカン照りのもと、エキセントリックに漆喰の白と赤の対比を際立たせている伝統の赤瓦も、南の冬のやわらかい日差しの下ではくぐもったやさしい色合いとなる。
街中の家々が、全てこの赤瓦と白やベージュの壁で統一されていたらさぞかし美しいだろう。
竹富島のようにはいかずとも、新しい建物でも工夫して伝統の光景を保つことができそうだ。首里のメイン通り沿いで、徐々にそんな試み(規制)が始まっている。

街の眺めそのものが素晴らしい。そんな風でありたい。スペインや、古いヨーロッパの町並みのように。

 ↓次ページ  15 14 13 12 11 10     5